阿刀田館長が館長連続講座「短編小説の楽しみ、今でしょ」の第3回講義を行いました。 今回の講義では、山本周五郎の作品「柘榴」を取り上げました。
(話をする館長の様子)
阿刀田館長は山本周五郎について、どういうものを小説のモチーフとするか執筆する中で、自分の中で熟成させ、深い作品を作るようになった作家であると語りました。
また、「柘榴」について女性視点で語っており、女が主人公の作品のようでありながら、男を主人公にした小説だと思うと話し、男女の愛は心の問題になりがちだが、関係の根底には肉体への欲望、性があり、上手に書かないと品がなくなってしまう。本作はそこをうまく描いていて、鮮やかであり、きれいである。「柘榴」が象徴的に使われていると話しました。
(会場の様子)