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2024年9月29日(日曜日)「金田一館長連続講座「日本語の仕組み」(第1回)」を開催しました

2024年9月29日(日曜日)「金田一館長連続講座「日本語の仕組み」(第1回)」を開催しました

2024年9月29日(日曜日)「金田一館長連続講座「日本語の仕組み」(第1回)」を開催しました

 
 令和6929日(日曜日)当館2階多目的ホールにて、金田一秀穂館長による連続講座「日本語の仕組み」(第1回)を開催しました。今年のテーマは「日本語の仕組み」ということで日本語の文法について学んでいくことになります。


 初回のテーマは「日本語は3重でできている」で、高校生の川柳を例に挙げ、その構造を説明されました。いちばん内側には内容である「こと」があり、その外側には内容を価値づけるような「ムード」があり、一番外側には呼びかけなどの「コミュニケーション成立機能」があり、その3重構造で日本語はできているとのことでした。受講者の皆さんも始まる前は「3重とは?」と感じていたのが、お話を聞いて「納得した、興味深かった、面白かった」などの感想を持ったようです。

 後半は受講者の皆さんから寄せられた質問に答えつつ、次回のテーマとなる「こと」についても説明がありました。「こと」の中でも動詞についてを学んでいくことになるのですが、日本語の動詞には「テンス」(時制)がなく、過去・現在・未来の特定が難しいなどのお話がありました。「友人は結婚している」は現在?過去?、や相撲の「待った」は本来「待て」のはずでは、など皆さんに良いモヤモヤを残して、第1回は終了となりました。

 次回以降、きっとこのモヤモヤが解消されていくはずです。是非お楽しみに!

【講座の中で言及された参考文献、人物】

〇『日本語のシンタクスと意味』(1~3)(寺村 秀夫/著 くろしお出版 )

〇『象は鼻が長い 日本文法入門』(三上 章/著 くろしお出版)

他:野田 尚史、渡辺 実、南 不二男、久野 暲、仁田 義雄

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