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2024年1月21日(日曜日)「金田一館長連続講座「日本語学への招待」(第4回)」を開催しました

2024年1月21日(日曜日)金田一館長連続講座「日本語学への招待」(第4回)開催しました。

令和6年1月21日(日曜日)当館2階多目的ホール及びオンラインにて、金田一秀穂館長による連続講座「日本語学への招待」(第4回)を開催しました。前日の雪予報で開催が心配されましたが、無事に実施できました。

 冒頭では講座の参考文献として『日本語(上)』(金田一春彦著、岩波新書)を紹介されました。この本は音声学について、非常にクリアに説明をしていておすすめとのことでした。館長は旅行先でいつも書店に立ち寄るくらい書店が好きだそうで、最近書店がなくなっていることが寂しいそうです。是非この本は書店で買ってもらいたいとのことでした。

 今回は「語の使われ方」どんな語を使っているか 日本語は難しいか」ということで、日本語の仕組みについての解説となりました。日本語には「モーラ(拍)」と「シラブル(音節)」があり、「甲府」はモーラだと「こ・う・ふ」で3、シラブルだと「こー・ふ」で2となります。日本人は4拍が落ち着くということで、長い言葉も4拍に省略するとのことでした。例として「〇〇コン」を参加者の皆さんとたくさん挙げました(ファミコンやエアコンなど)。短歌や俳句も同じ構造で、このリズムが昔から日本人にとっては優しいとのことでした。

 また日本語の語彙について、しりとりを例に挙げて説明されました。しりとりの必勝法は最も語彙の少ない「る」で終わる言葉を続けると良いとのことでした。逆に最も多い語は「し」だそうです。多くの紙の辞書は最初の言葉が「愛(あい)」で、ちょうど真ん中が「世界(せかい)」、最後が「腕力(わんりょく)」になるということで、「日本が"世界"を中心として、"愛"と"腕力"のバランスを保っている」とまとめると、参加者の皆さんからも感心する声が上がりました。

 最後の質疑の時間には、館長が他県での講演で受けた「川は流れる」はおかしいのでは?という質問(川自体が流れるのではなく、川の水が流れるのでは?という意味)から「ドーナツの穴」(ドーナツは円形であり、「穴」自体はドーナツではない)や「どこでもドア」(ドア自体ではなく、どこかへ繋がっているのはドア枠)など、そういえばそうだ!といった疑問にも盛り上がりました。

 次回は2月です。お楽しみに!

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