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2023年12月17日(日曜日)「金田一館長連続講座「日本語学への招待」(第3回)」を開催しました

2023年12月17日(日曜日)金田一館長連続講座「日本語学への招待」(第3回)開催しました。

 令和5年12月17日(日曜日)当館2階多目的ホール及びオンラインにて、金田一秀穂館長による連続講座「日本語学への招待」(第3回)を開催しました。

 冒頭ではご自身が選考委員を務める「新語・流行語大賞」が発表されたことを受け、大賞をとった「アレ(A.R.E.)」について説明をしました。指示語について、「これ」は話し手に近く、「それ」は聞き手に近いが「あれ」は話し手、聞き手がよく分かっているものを指す時に使うため、監督・選手・ファンが一体となって仲間意識ができる、というお話でした。

 今回はテーマが「音を組み合わせる・音から見た日本語の起源 できた語」ということで、まずは日本語の起源に迫りました。
 文法について、ドイツの研究所の発表によると日本語のルーツは遼河流域(現在の中国内モンゴル)にあり、そこから西に移ってモンゴル語やトルコ語に、東に移って朝鮮語や日本語になったそうです。モンゴルの力士がとても日本語が上手なのは、モンゴル語は文法構造が日本語によく似ているから、とのことでした。 
 一方で音についてはこれらの言語とは違いがあり、こちらは太平洋ポリネシア系にルーツがあるとのことでした。例えばハワイ語のの「カメハメハ」や「ワイキキ」「ホノルル」のように、日本語の発音そのままで通じます。 
 このように日本語の起源と言っても、文法は大陸から、音は南からと違うルーツがあることが分かりました。

 後半は日本語の組み合わせについてのお話がありました。
日本語は濁音なども含めて101の音でできていて、その単純な構造が特徴で、日本語のあらゆることに影響を与えているそうです。例えば「かき」といっても「柿、牡蠣、花卉、火器」と同音異義語が多くあるように、音が同じで意味が違うことが日本語を複雑にしているが、それを解決するのが漢字であるとのことでした。

 参加された方からも日本語の起源や特徴についてもっと深く知りたいとの御意見もあり、とても有意義な講座になったのではないでしょうか。次回は1月です。お楽しみに!

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