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2020/1/19 館長連続講座(第5回)を開催しました

 1月19日に館長連続講座「寺子屋ことば学」の第5回講義を行いました。
 ※館長連続講座「寺子屋ことば学」第2回・第6回は休講となりました。


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(話をする館長の様子)
  

 

 言葉の機能というのは伝達したり、人と人とをつなげたり、仲良くするようなコミュニケーションの機能も大切だが、何かを感じたり考えたりすることはさらに大切で、最も大切なのはファティックである。ファティックは"つなげる力"に近い意味で、生物は「鳴き声」で配偶者を探したり、遺伝子を残したりすることが一番大切であり、人間だと「鳴き声」が「言葉」に変化し、「無駄話」がファティックにあたる。「無駄話」によって、少なくとも相手に敵意を抱いていないことを示すことができる。


 また、「おはようございます」を家族間で言うかどうかについて、以前「おはようございます」は家族には言わないという人がいた。「こんにちは」「さようなら」は言わないと思うが、「行ってきます」は言うと思う。家族どうしの会話は無駄な部分が多いと思う。顔を見ていれば「忙しそうだな」や「ありがたいな」など、わかったり感じたりすると思う。ファティック、おしゃべり、無駄話は大変難しいと話しました。


 そして外国の方は道を聞くが、日本人は地図を見る。地図が見当たらない時には、地図はどこですか?と聞き、そのくらい人に聞こうとしないと言われている。日本では「便利になる=話さなくてよいこと」になる傾向があり、電車では料金などもすべて書いてあり、コンビニエンスストアでも話さずに済んでしまうことなどをあげました。

0119kancho02.JPG(会場の様子)