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2019/12/15 館長連続講座(第4回)を開催しました

 12月15日に館長連続講座「寺子屋ことば学」の第4回講義を行いました。
 ※館長連続講座「寺子屋ことば学」第2回・第6回は休講となりました。


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(話をする館長の様子)
  

 

 金田一館長が自動翻訳機はどうなるか、言語学習はこれから必要かどうかというのを大学の学生に聞いた際の話として、「もう言語学習は必要ないのでは?」と言ったところ、30人中28人は必要だと答えたと話し、学生は外国語を教えている教師である自分が外国語は必要ないと言うはずがないと思っていると話しました。学生たちは自分で考えているのではなく、教師がどう考えるかを一生懸命考えようとして教師の思っている答えを書こうとするのだと語り、そうすると当然必要だと答えてその理由を述べることが多いと話しました。


 また、なぜ作文や感想文、日記を書くように言われるのかということでは、「書く」ということで自分の考えていることを整理するためではないかと話し、自分が考えていることがわからないから書くのであって、自分のことを客観化できるのが、書くことの効用だと語りました。

 そして、意見文や論文を書きなさいという場合「人にわかるように書きなさい」と言われることが多いが、考えているのではなく、決まっている答えに理由を引っ張ってくるような形になってしまっている。そうではなく、いろいろなことが考えられたうえで最後に結論が来るのが正しい形ではないかと話しました。考えようとしないことは意味がなく、英語教育が必要かどうかはいろいろな人が考えているが、そう簡単に答えられるものではなくわからないのではないか。「機械翻訳では気持ちが伝えられない」などとも言うが、日本語や英語でも自分の気持ちを伝えられるほど話せるのか、ことばではなない部分で伝えているのではないかと話しました。

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(会場の様子)