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2019/1/12 館長連続講座(第4回)を開催しました

 館長連続講座「寺子屋ことば学」の第4回講義を行いました。第4回のテーマは、『ヒトのことば』でした。
 



話をする館長の様子(話をする館長の様子)
  
 図書館は誰でも入れる屋根つきの広場であるという話も交えながら、いろいろな人がいて、それぞれにいろいろな意見がある中で、言葉が自由に言える世界がやはり好きであり、若い人がきちんと考えるためにも自由に言える世界を作っておいてあげたいと語りました。 講義では、声である「鳴き声」と記号・言語である「コトバ」の違いとして、鳴き声は気持ちや個の経験が伝えられないが、コトバは知識を共有することができるため、「鳴き声」でコミュニケーションするよりも食料の確保や生存が容易である点を示しました。
 また最近ではインターネットに繋がった翻訳に優れた機器も登場しており、固有名詞の翻訳にも対応しているという話題にも触れました。たとえば「日本の好きなところはどこですか?」という問いに対して、"清潔なところ...""おいしいものがあるところ..."といった回答を期待していても、"京都です"のような回答が返ってくる点は、まだ人間のような翻訳はできず、本当の意味での翻訳は難しいことを指摘しました。


話をする館長の様子(話をする館長の様子)
 日本語がわかる人がいない環境でも、日本語を話したくなるのか?という問いでは、人間は"話したい"、"表現したい"という思いが言葉となって現れる。そして車を運転していて道に入れてもらった時など、駐車灯で"ありがとう"と点滅させるのは、車を運転しながらでも、"ありがとう"と言いたく、伝えたくなってしまうのではないかと話しました。