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山梨県公共図書館協会会報 第40号

-目次-

ぬくもりをつなぐ公共図書館
山梨県公共図書館協会会長 清水 規与美
令和4年度山梨県図書館大会報告
大会テーマ「新しい時代の図書館~すべての人に開かれた場所をめざして~」
各部会の活動について
児童奉仕研究部会・地域資料研究部会・読書推進研究部会
令和4年度県内事情
令和4年度事業報告

ぬくもりをつなぐ公共図書館

山梨県公共図書館協会会長 清水 規与美

 年が明けてしばらくした頃、ある新聞に掲載された「図書館と私」という投稿特集を目にしました。子どもの頃の図書館の思い出、図書館員として働く今の思い、これまでの図書館との付き合い方、これからの図書館への願い...。それらを読んで思うことは、我々市民にとって、そして社会にとって、図書館はなくてはならないものだという再確認です。各人がスマホを持ち、自由にネットに繋がることができるようになっても、家に居ながら書籍を選び指先一つで購入できるようになっても、図書館の価値は依然として輝いています。
 図書館はどんなにデジタル化が進んでも、一方で極めてアナログな場であることをよしとする人々が一定数いる、という事実があります。アナログな場である図書館を求める人々、と言い換えてもいいかもしれません。目当ての本は見つかったのにもかかわらず、本の背表紙を眺めながらぶらぶらと書架の間を歩き、思いがけず興味を引かれる本に遭遇する楽しみ。かつて読んだ本を見つけて思わず手に取り、読みふけってしまうこと。自分の興味の在りどころや過去の自分との出会いといってもいいでしょう。また連鎖的に、あんな本やこんな本はどこにある?と思えば窓口の職員に尋ねることができます。デジタルだけでは果たせない、本と人、人と人、をつなぐぬくもりのある場が図書館です。
 幼い頃に、近所の子どもたちと地域の図書館へ初めて行った時のことが忘れられません。商店街の路地を入ったところにあるその図書館は、大きな木が目印でした。記憶の中では、時代がかった木造の小さな建物で、どこもかしこもよく磨き込まれていて、優しげな女性が座っていました。あとで調べてみれば、県立図書館の分館でした。
 各館の収集方針に沿った資料がそろっていることはもちろん大切です。どんな本があり、どんな新聞や雑誌をそろえているかは図書館サービスの基本部分でもありますから、資料を充実させる努力は疎かにはできません。資料収集は、人類の貴重な叡智を過去から未来へつないでいく作業でもあります。気の遠くなるような時間を紡いで、それぞれの図書館に存在する蔵書。そして瞬く間に行われる図書検索システム。蔵書あってこその図書館ですし、システムはスマートで便利です。しかし、図書館はやはりそれだけのものではありません。
 IT化の進むこんな時代でも、こんな時代だからこそ、それぞれの地域のそこにある図書館がいつも人々の心の拠り所であり続けるように、図書館はいつでもその門戸を開いて、図書館員はいつでも訪れる人を静かに歓迎していましょう。

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令和4年度第35回山梨県図書館大会報告

大会テーマ「新しい時代の図書館~すべての人に開かれた場所をめざして~

講師等の発言は実行委員及び事務局が要約したものです。転載・2次利用は固くお断りいたします。

大会概要

 令和4年11月30日(水曜日)、第35回山梨県図書館大会が、山梨県公共図書館協会・大月市・上野原市・都留市・大月市教育委員会・上野原市教育委員会・都留市教育委員会の主催により、大月市民会館を会場に開催されました。この大会は、図書館関係者だけでなく、日頃から読書活動に携わっている人、本や読書、図書館に関心がある人などが一堂に会して、読書や図書館について考えるものです。当日は172名の参加を得て、充実した研修会となりました。
 図書館は多くの人々の、多種多様な興味・関心・知的好奇心に応えてきました。しかし、さまざまな理由から図書館サービスが届かない人々もいます。またコロナ禍においても、図書館を取り巻く環境は大きく変化しました。図書館が誰でも使える場所であるために、私たちにできることは何かを考えるべく、「新しい時代の図書館 すべての人に開かれた場所をめざして」を今年度のテーマに掲げて、大会を開催しました。
 開会式では、山梨県公共図書館協会会長、大月市長の挨拶や来賓祝辞をいただきました。続いて、子供の読書活動優秀実践校・図書館・団体として文部科学大臣表彰を受けた山中湖情報創造館と、すたまおはなしの会アリス、そして、全国優良読書グループに選ばれた甲斐市立敷島図書館ボランティア「ライライの会」への伝達披露を行いました。その後、野口健氏による「私の冒険と社会活動」と題した記念講演が行われました。また、午後からは2つの分科会が行われました。


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記念講演「私の冒険と社会活動」

講師〉野口 健 氏(登山家・おおつき大使)

 登山家として、当時世界最年少で7大陸最高峰の登頂を達成した野口健氏。数々の登山経験から得たことのみならず、自身と本にまつわるエピソードや、社会貢献活動を通しての気付きなど、多岐にわたるお話をいただきました。 
 幼少の頃『ドリトル先生』シリーズを愛読していた経験から、読書を通して想像すること、わくわくすることが夢を育むのではないかと話されました。また、登山家を目指すきっかけとなったのは、高校停学中に旅先の書店で偶然手にした、冒険家・植村直己氏の著作『青春を山に賭けて』とのことです。感銘を受けるとともに指針となる考えを得た、人生の分岐点になる一冊でした。
 社会活動は一つのことから複合的に様々な活動へと広がっていくものだ、というお話もありました。気になったことはどんなささいなことでも考えてみること。ネパールのサマ村での教育支援は、教育を受けていない子どもには「将来の夢」という概念が生まれないと会話の中で気づき、何かできないかと思ったことから始まったものです。また、エベレストや富士山の清掃活動にも取り組んでいるとのお話がありました。
 登山を通し、してよい無理としてはいけない無理を見極めること、物事を判断する際には根拠も大切だが、感覚もないがしろにしてはいけない、という知見を得たということも話されました。「夢を持つことで苦しみを持つことにもなる」という言葉も印象深いものでした。 
 成功と失敗は自分の感覚で決める。自由は自分で決める。自分で責任を持つ。自分で決めたことは、孤独で苦しいもの。効率的に最短で結果を出すことにニーズが集まっているが、土台のない成功は崩れるのもあっという間。長い目で見れば地道にコツコツやっていくのが良いと考えているそうです。 
 質疑応答も含め、とても充実した講演でした。


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第1分科会 対談「ユニバーサルデザインの図書館を目指して」

講師〉野口 武悟 氏(専修大学教授)
〈講師〉日向 良和 氏(都留文科大学教授)

 第1分科会では野口武悟氏と日向良和氏を迎え、対談形式によるお話をいただきました。冒頭、日向氏より、図書館は障害者サービスについて長い実践があり、読書の幅を広げてきたが、まだユニバーサルデザインにはなっていないのではないか。サービスがあっても利用者に届かなければ意味がない。図書館、自治体、住民全体が、どう届けるかということを考え実行しないとこの問題は解決できない。この分科会がそのきっかけになれば、と趣旨説明がありました。 
 野口氏からは、ここ数年で大きく変化した部分の報告がありました。2016年4月に「障害者差別解消法」、2019年6月に「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律」(読書バリアフリー法)、2022年5月に「障害者による情報の取得及び利用並びに意思疎通に係る施策の推進に関する法律」(障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法)と、いくつかの法律が施行されました。特に読書バリアフリー法には、「障害の有無にかかわらず全ての国民が等しく読書を通じて文字・活字文化の恵沢を享受することができる社会の実現に寄与する」という非常に重要なフレーズがうたわれています。この法律に基づいて国が読書バリアフリー計画を定め、2020年から5年間の計画で、読書バリアフリーの推進施策を展開していこうとしています。そこから県・市町村でも計画を進める流れになってきている、とのことでした。ICT活用という観点で、インターネットでのデイジー図書やサピエ図書館等を利用できる体制を整えること。人材の育成、研修体制をどう充実させていくか等も含め、県や市町村が計画をつくっていくことが重要な意味を持つ、といった話題もありました。
 対談では、視覚障害者等に代表される、本が読みたいのに読めない状態である「読書の飢餓」や、電子図書館、一般向けの電子書籍と特定電子書籍の違い、自治体での人材育成や福祉の窓口との連携、リーディングトラッカーや拡大読書器といったツールによる環境整備等、多くの視点が語られました。
 図書館を使う際にバリアを感じている人は障害のある人に限りません。誰もが使える環境をどう実現していくかということが図書館のユニバーサルデザインになってきます。鍵になるのは連携とアイデアです。市町村の実情に合わせ、「こんなことができないだろうか」と一人一人の図書館員がもっと議論していくのが大事で、新しい図書館サービスの考え方も必要になってきます。そうして最終的にユニバーサルなデザインの図書館になっていくのではないでしょうか。山梨県でぜひ、図書館の数だけではなく質でも先進的になってほしい、とまとめられました。



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第2分科会 講義「学校図書館における特別なサービスと資料の提供に関する基本方針~図書館利用に困難のある児童生徒のために~」

 〈講師〉高橋 恵美子 氏(日本図書館協会学校図書館部会部会長)


 まず基本方針のタイトルの長さにふれ、サブタイトルまで含めてのもので省略はできないと説明がありました。この基本方針の作成のきっかけは、2013年6月に公布、翌年4月に施行された、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(障害者差別解消法)です。これを受けて日本図書館協会では、2016年3月に「図書館における障害を理由とする差別の解消の推進に関するガイドライン」を作成しました。全国SLAの2016年度から3年間の学校図書館調査は、このガイドラインを受けた項目を加えて行われています。また、高橋氏は今回の講義のために、山梨県に事前アンケートを実施しました。結果からは、小学校・中学校の対応の高さや、子どもたちへのサービスに対する教育委員会の姿勢、推進していこうという機運を感じられたそうです。

 基本方針の作成は、2018年8月に熊本で開催された学校図書館部会の夏季研修会で、講師の野口武悟氏から、「図書館における障害を理由とする差別の解消の推進に関するガイドライン」に、学校図書館版も必要なのでは、という意見を受けてのことです。「学校図書館部会2019年度事業計画」で、ガイドライン・学校図書館版の作成が挙げられました。作成の過程で、LD、ADHD、高機能自閉症といった発達障害が増えていることを背景に、特殊教育から特別支援教育への転換がはかられたこと、外国語にルーツのある児童生徒への日本語指導が必要なこと、貧困による低学力の子どもたちも視野に入れることが求められる等、学校独自の課題への対応が盛り込まれたものとなっていきました。 
 こうした流れを確認してから、内容の解説となりました。学校図書館の基本理念と現状の大まかな説明のあと、学校図書館における誰もが使いやすいサービスの提供という観点で、方針1から方針10までを、具体的な内容とともになぞっていきました。 
 最後には補遺として、リーディングトラッカーやLLブック、マルチメディアデイジー図書等の説明がありました。また、障害者リハビリテーション協会との連携による、マルチメディアデイジー教科書の活用という青木和子氏(元狛江市立狛江第三小学校学校司書)の取り組みも紹介されました。布の絵本、デイジー、LLブック、大活字本、点字絵本等の「はーとふるセット」を学校図書館に貸し出す鳥取県立図書館の取り組みの紹介もあり、公共図書館としてできることの参考になりました。


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各部会の活動について

児童奉仕研究部会

 児童奉仕研究部会は、子どもの読書環境の充実とその普及を図ることを目的として活動しており、地域ごと5ブロックに分かれて図書館の児童奉仕に関わる研究を行っています。
 今年度は、感染対策を行いながら、対面で実施することができました。各ブロックの研究では、Aブロックが「YA向けブックリスト『家族』」、Bブロックが「おはなし会のおすすめの外国絵本」、Cブロックが「児童サービスパワーアップ研究」、Dブロックが「月別のおすすめの絵本(対象:小学校中学年向け)」、Eブロックが「おはなし会の小道具」をテーマとして実施しました。1年間の研究成果を発表する報告を行い、今後の活動に活かせる学びの場となりました。さらに、学習会では、絵本専門士である鴫原晶子氏を講師に迎え、「乳幼児と絵本 小さいお子さん達への絵本の読み聞かせ・おすすめ絵本」と題してご講義いただきました。また、学習会の中で児童奉仕研究部会会員との交流を深めるため、ワークショップ形式でグループ班分けをし、自分のおすすめの絵本を相互に紹介し合いました。
 今年度は、直接話や情報交換ができ、対面開催の良さを実感することができました。新型コロナ感染拡大からどのように会を進めていくのか、今までの反省や今後の方向性を役員会で意見を出しあいながら、児童奉仕研究部会を進めてきました。 
 今後も子どもたちが良い本と出会える環境づくりのため、さらなる研究や討議を重ね、子どもの読書活動の充実に努めていきたいと思います。


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地域資料研究部会

 地域資料研究部会は、山梨県にかかわる地域資料の取り扱い方などに関する研究協議を行い、その成果を公表することによって、地域資料の保存、利用提供等、図書館サービスの質的向上に資することを活動の目的としています。
 今年度は2回の研修会を開催しました。
 第1回は、山梨マークの作成について研修を行いました。あわせて「山梨県図書館情報ネットワークシステム」に関して、説明を行いました。
 第2回は、山梨県立図書館サービス課調査サービス担当山本香菜子主査による「気軽に始める「レファトレ」~地域資料を使って~」と題した研修を行いました。特に要望の多い山梨に関するレファレンスをテーマに、実践に役立つレファレンスツールや参考となる事例について紹介をしました。参加者からは「具体的な事例が示されて参考になった」「レファレンス記録を残していきたい」といった感想が寄せられました。
 また、今年度は山梨県に関する人物についてまとめた「人物資料リスト」を更新しました。このリストは、2年に1度データの追加や修正などの更新作業を行い、山梨県立図書館ホームページ内の「発見!やまなしナビ」で公開しています。あわせてリストに関するアンケートも実施し、活用促進に向けた様々な改善を行いました。
 アンケートでは今後取り上げていきたいテーマや研究課題についてもご意見をいただきましたので、来年度以降の部会運営に活かしてまいります。
 今後も図書館サービスの向上のため、地域資料に関する講義、事例発表、見学等を開催したいと考えています。



読書推進研究部会

 読書推進研究部会は、読書推進に必要な調査及び研究を行い、学校図書館及び読書や書籍に関係する諸団体と協力・連携し、県全体の読書活動の充実と推進を図ることを目的に、平成25年度設置されました。
 主な活動としては、これまでの山梨県読書推進運動協議会の業務を引き継いだ「こどもの読書週間」「読書週間」の行事報告や「敬老の日におすすめする本」「若い人たちにおすすめする本」の推薦、優良読書グループ推薦等を行っています。また、公益社団法人読書推進運動協議会からの機関誌「読書推進運動」、ポスター、ちらしの配布も行っています。

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令和4年度県内事情

市町村立図書館の動き

  • 北杜市ながさか図書館は、複合施設の改修工事のため2021年12月~2022年3月まで休館していたが、4月に再開。施設内にコワーキングスペースが新たに設けられた。
  • 北杜市は市の「新・行政改革大綱」で図書館を3館程度に集約・再編し機能の充実・強化を図ると定めていることから、7月から図書館適正配置等検討委員会を開催し検討を行っている。
  • 上野原市立図書館秋山分館が3月末に閉館したため、以降は移動図書館でのサービスに移行した。
  • 山梨市立図書館は8月、SNSによる情報発信を開始し、9月には図書館システムおよびホームページシステムを更新、案内用タブレットを導入した。
  • 南アルプス市立中央図書館は10月~11月、空調設備工事のため休館した。
  • 甲府市立図書館は11月、電子書籍サービスを開始した。
  • 甲州市立塩山図書館甘草屋敷子ども図書館では、開館20周年記念事業として11月に「いしかわこうじ展」、12月にいしかわこうじワークショップ&読み聞かせトークLIVEを実施した。
  • 感染症対策を取りつつ、身延町立図書館では「親子でお泊り図書館」(8月)、山梨市立図書館では「ぬいぐるみお泊り会」(9月)、都留市立図書館では「タブレット講座」(12月)など、新たな事業が行われた。
  • 絵本作家の宮西達也氏が、南部町立図書館の名誉館長に就任した。宮西氏の作品に登場するキャラクターを集めたジオラマが設置されたほか、宮西氏によるおはなし会やライブペイントなどを開催、3月にかけ原画展「ゲヘヘ ナンダァーランド展」を開催した。
  • 富士川町民図書館は、2023年7月に富士川地方合同庁舎内に図書館としての開館を予定しており、公民館図書室としての運営を2月末で終了して、移転の準備を進めている。
  • 4月、「都留市子どもの読書活動推進計画」、甲州市「第3次子どもの読書活動推進計画」、「身延町子ども読書活動推進計画」がそれぞれ策定され、3月には「第3次韮崎市子ども読書推進計画」策定予定。中央市では9月に第3次子ども読書活動推進計画策定委員会が発足した。


県立図書館の動き

  • 7月、坪内稔典氏講演会&金田一館長とのトークショー、また講演・鼎談「障害者の表現活動の可能性」を開催した。
  • 9月から指定管理者事業として「図書館ピアノ」を開始。閲覧エリア休館日に、館内の電子ピアノを自由に弾くことができる。
  • 11月、「贈りたい本大賞」として応募総数4,641点の中から大賞3作、優秀賞30作、学校賞9校を選び、表彰式を開催した。
  • 2月に酒井順子氏講演会および金田一館長とのトークショーを開催した。
  • 現在の施設へ移転・開館してから10年となり、新館開館10周年記念事業を実施した。8月~10月、事業のためのふるさと納税型クラウドファンディングを実施し、企業版ふるさと納税と合わせて約107万円の寄附を得た。県出身の作家・辻村深月氏と歴代館長によるトークショーや、10年間を振り返る写真展を開催し、指定管理者事業としてアニメ「スーパーカブ」展示会・朗読会等が行われた。2023年3月には記念冊子を刊行予定である。

新型コロナウイルス感染症への対応

  • 前年度より継続して検温、手指消毒、パーティションの設置、開館時間の変更、滞在時間や座席の制限、イベントの中止などの対応が取られていたが、制限の緩和が徐々に進んでいる。
  • トイレの改修や空気清浄機の導入など施設・設備面での対応や、研修会等のオンライン化、参加人数の限定や座席の工夫などによるイベント等の再開など、ウィズコロナへの対応が進んでいる。
  • 3月にはマスクの着用が個人の判断に委ねることとされ、各館でも自治体の方針等に基づき対応が取られている。


その他の動き

  • 10月、甲府市立図書館協議会副会長の浅川玲子氏が、甲府市「有功章」を受章した。
  • 山梨県公共図書館協会と地元自治体が主催する「山梨県図書館大会」が、3年ぶりに大月市で対面開催された。大会テーマを「新しい時代の図書館 -すべての人に開かれた場所をめざして-」とし、登山家・野口健氏による講演会「私の冒険と社会活動」と、第1分科会「ユニバーサルデザインの図書館を目指して」、第2分科会「学校図書館における特別なサービスと資料の提供に関する基本方針 ~図書館利用に困難のある児童生徒のために~」が設けられた。館種を問わず172名の参加があった。
  • 山梨県教育委員会は、前年度に構想を発表した「山梨ふるさと記憶遺産プロジェクト」について、甲州市(甲州市立勝沼図書館)と市川三郷町(市川三郷町立図書館)をモデル自治体として取材を行い、記録を作成した。1月と2月には、地域の歴史を記録していくことの意義や、取材や記事作成に関する手法等についての研修会を実施した。


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令和4年度事業報告

総会

開催日:5月27日(金曜日)
場所:山梨県立図書館 イベントスペース
議題:令和3年度事業報告及び決算報告・令和4年度事業計画及び予算
参加者:25名(内オンライン7名)

第1回全体研修会

開催日:5月27日(金曜日)
場所:山梨県立図書館 イベントスペース
内容:講演「図書館の現状と課題」
講師:池内淳氏(筑波大学 准教授)
参加者:42名 (内オンライン7名)
※第1回図書館職員専門研修と合同開催

令和4年度第35回山梨県図書館大会

開催日:11月30日(水曜日)
場 所:大月市民会館
テーマ:「新しい時代の図書館~すべての人に開かれた場所をめざして~」
内 容:

  • 記念講演  「私の冒険と社会活動」講師:野口 健氏(登山家・おおつき大使)
  • 第1分科会  対談「ユニバーサルデザインの図書館を目指して」
    講師:野口 武悟氏(専修大学教授)
    講師:日向 良和氏(都留文科大学教授)
  • 第2分科会 講義「学校図書館における特別なサービスと資料の提供に関する基本方針~図書館利用に困難のある児童生徒のために」
    講師:高橋 恵美子氏(日本図書館協会学校図書館部会部会長)


参加者:172名

児童奉仕研究部会

  • 全体会

  第1回:6月16日(木曜日)笛吹市スコレーセンター視聴覚室
  第2回:2月16日(木曜日)笛吹市スコレーセンター視聴覚室
  学習会:2月16日(木曜日)笛吹市スコレーセンター視聴覚室
      「乳幼児と絵本 小さいお子さん達への絵本の読み聞かせ・おすすめ絵本」
      講師 鴫原 晶子氏(東京教育専門学校・彰栄保育福祉専門学校・品川エトワール女子高校)

  • ブロック別研修会

  Aブロック 5回
  Bブロック 4回
  Cブロック 5回
  Dブロック 3回
  Eブロック 4回

地域資料研究部会

第1回:7月13日(水曜日)山梨県立図書館 多目的ホール

  • 総 会
    ・令和3年度事業報告
    ・令和4年度事業計画について
    ・山梨ふるさと記憶遺産プロジェクトについて
  • 研修会
    ・山梨マークの作成について
    ・山梨県図書館情報ネットワークシステムについて

第2回:12月15日(木曜日)山梨県立図書館 多目的ホール

  • 研修会
    講義「気軽に始める「レファトレ」~地域資料を使って~」
    講師:山本 香菜子氏(山梨県立図書館サービス課調査サービス担当)
    ※第4回図書館職員専門研修と合同開催


刊行物

「山梨県の図書館2022-山梨県図書館白書-」
「こどもにすすめたい本2023」

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