冊子(さっし)


甲斐国志(かいこくし)

甲斐国志(0400137899-000) 甲斐国志は、江戸時代に編さんされた甲斐国の代表的な地誌で、文化3年(1806)から11年にかけて完成したといわれます。全124巻に及び、その内容は村里・山川・古跡・神社、仏閣・人物など、甲斐に関してあらゆることを総合的に記述していて、高い評価がされています。甲斐国志は、甲府勤番支配(こうふきんばんしはい)松平定能(まつだいらさだまさ)が総裁として編さんの中心となり、甲斐国内からは内藤清右衛門(ないとうせいえもん)など3名が編さん委員に任命されて、編さんに携わりました。甲斐国志の完成本は幕府献進本(ばくふけんしんぼん)として江戸幕府に納められ、現在は国立公文書館内閣文庫に所蔵されています。各種の写本が流布し、また、明治以降6種の版本(活字本)もつくられています。この甲斐国志は「甲州文庫本」と呼ばれる写本で、全70冊から成っています。



甲陽軍鑑(こうようぐんかん)

甲陽軍鑑 江戸時代初期に成立したといわれる有名な甲州流軍学書です。全20巻59品(ほん)からなり、武田三代のうち信玄と勝頼父子2代の事跡、合戦、逸話などについて記しています。誇張された内容などから歴史書としての評価を疑問視する学説が有力ですが、私たち山梨県人が抱く武田信玄の偶像はこの書によるところが多いとも言えます。戦国時代に天下にその名を轟かせた武田軍団の勇猛な姿を今日に伝える資料のひとつです。甲州文庫には2種類の甲陽軍鑑の版本が所蔵されています。なお、甲斐(甲州)のことを甲陽というのは、漢学風の呼び方で、甲陽軍鑑に限らず甲州に関する書物に甲陽を冠したものは数多くあります。



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