豊かなこころを育む「須玉・子どもの読書プラン」

北杜市すたま森の図書館 篠原美恵

 「須玉・子どもの読書プラン」は、平成16年6月に策定され、平成17年3月で9ヶ月を経過します。このプランは、家庭・地域、図書館、学校の3つに分け、それぞれが取り組むべき具体的方策を示しています。
 家庭・地域での取り組みでは、保育所や児童館での読み聞かせ、保健センターとの協働によるブックスタート、地域公民館でおはなし会や本の閲覧・貸出を行う「飛び出す図書館」などがすでに実施されています。今後は、家庭での読書環境を整えるため、親子による読書の時間や、おじいちゃん・おばあちゃんによるおはなしタイムを実施し、さらに保育所などのおはなし会も定例的に行っていく予定です。
 このプランを実施する上で、重要な役割を果たすのが、図書館と学校です。図書館では、子どもの読書に関する講座や講演会を開催し、保護者や小中学生向けに本のリストを作成していますが、今後は、30冊単位の本のセットを家庭に貸し出す「ファミリー文庫」や、保育所や学校などに300冊単位の本を長期貸し出す「やませみ文庫」を編成するほか、郵便局など人の集まる施設に「ミニ・ライブラリー」を設けることなどを計画しています。学校においては、朝の10分間読書や図書集会などの読書活動が盛んに行われていますが、学校だけではカバーできないことがあります。そこで、森の図書館との連携が大切になりますが、すでに実施しているおはなし会や資料提供を充実させ、図書館と学校とが連携・協力を図りながら、子どもの読書活動を推進していかなくてはなりません。
 このプランを推進していくにあたり、「須玉・子どもの読書プラン推進会議」を設置し、実施状況の把握や啓発事業の検討していきながら、よりよい子どもの読書環境を整備していきたいと考えています。


■「須玉・子どもの読書プラン」

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「山梨県公共図書館協会報」No.23