山梨大学医学部小児科に
「ミニ子ども図書館」を設置!

玉穂町生涯学習館 高野幸枝

 100冊の絵本と紙芝居を持っていくと、早速手を伸ばす子どもたち。その様子をほほえましく感じながら、使いこまれた棚の整理を始めます。医師がきれいにぬりかえたその棚は、小児科病棟のプレイルームにあります。常に数人の子どもと保育士の方がいますが、顔なじみになると「お手伝いする」と寄ってくる女の子。「ありがとう」と言うと、小さい手をより動かして手伝ってくれます。外部の人間との交流も求めている気がしました。
 時に『ぐりとぐら』などを読むと喜んで聞いてくれますが、保育士の方もたくさん読んであげている様子。赤ちゃんの親御さんは本を病室へ持って行き、ベッドの上から読んであげているとのことでした。
 「ミニ子ども図書館」は小児科の医師から依頼の手紙をいただき、平成16年7月から月に一度、本の出前を始めました。質の良い本と出合ってもらえることを目指しています。だから選書にはいつも頭を悩ませています。しかし、山梨県公共図書館協会の児童奉仕研究部会や「こどもにすすめたい本」編集委員会が作成している冊子があるので心強く感じています。当協会の確固とした活動があるからこそ、当館の活動を飛躍させることができたと感じています。
 これからは病院のスタッフの方々ともっと連携を強めて、入院している子どもの心が少しでも豊かになるように、限られた親子の面会時間がより濃くなるように…と願いながら活動していきたいと思います。

図書配架作業の様子


玉穂町生涯学習館


←目次

 


「山梨県公共図書館協会報」No.23