信玄を知るための六十冊 戻る ホーム

◇参考文献一覧  (山梨県立図書館 望月健男編)
資料文献 出版社
『甲斐国志』(全五巻) 佐藤八郎ほか校訂 雄山閣 昭43〜57
わが国で秀逸の地誌とされる同書の幕府献進本を底本にした決定版。
武田氏研究には人物・古蹟・神社・仏寺部が特に役立つ
『改訂 甲陽軍鑑』(全三冊) 磯貝正義・服部治則校注 新人物往来社 昭58
江戸初期成立の有名な軍書。史実に照らして誤謬(ごびゅう)のある記述もみられる
が武田氏研究の出発点はこの書にあるといっても過言ではない
『武田史料集』(第二期戦国史料叢書13) 人物往来社 昭42
妙法寺記・高白斎記・甲乱記など戦国期武田氏研究の基礎資料を収める
『新編甲州古文書』(全三巻) 荻野三七彦・斉藤俊六共編 角川書店 昭41〜44
信玄関係の文書も数多く所収した慶長以前の甲州関係文書集
『原色武田遺宝集』 野澤公次郎編 武田信玄公宝物保存会 昭47
武田氏関係の史料を写真におさめ解説を付した豪華本
『甲州流兵法』(日本兵法全集1) 石岡久夫編 人物往来社 昭42
甲陽軍鑑を所収。キツツキの戦法で知られる甲州流兵法がわかる
『戦国文書聚影−武田氏篇』 戦国文書研究会編 柏書房 昭48
武田氏関係文書四十五点を写真で掲載。読み下し・解説が参考になる
『土星節堂選集』(全六巻) 土屋節堂著 歴史図書社 昭54
「武田史蹟」、「史談武田落」などの著書を集めて復刻 
『山梨郷土史年表』 山梨郷土研究会編 山梨日日新聞社 昭56
戦国期の事項には典拠史料が明記されていて便利
『武田三代軍記』(全二十二巻) 片島深淵著 徴古堂 明17/復刻 千秋社 昭54
武田三代の事蹟を詳細に記した軍記物語
研究書・入門書・小説
『武田信玄事蹟考』内藤慶助著 啓成社 明37/復刻 聚海書林 昭57
明治における信玄研究の嚆矢ともいうべき名著 武田将士の略伝が付く
『武田信玄伝』広瀬広一著 紙硯社 昭19/復刻 歴史図書社 昭43
信玄の経歴・勤皇事蹟・武田氏の発祥に論及
『武田信玄の経論と修養』渡辺世祐著 創元社 昭18/復刻 新人物往来社 昭46
宗教・学問・勤皇事蹟など武将信玄を側面から論じた必読の本
『戦国戦記三方原の戦』高柳光寿著 春秋社 昭33
信玄の上洛意図を鮮明にさせる戦いとなった三方ヶ原の戦を論及
『武田信玄』(人物叢書)奥野高廣著 吉川弘文館 昭34/新装版 昭60
コンパクトながら定評のある研究書
『川中島の戦』小林計一郎著 春秋社 昭38
五度にわたった川中島の戦をその前後の状況を含めて「川中島五箇度合戦之次第」、「甲越信戦録」から考察
『謙信と信玄』井上鋭夫著 至文堂 昭39
謙信と信玄を軍事力・民政などの面から比較して論述している
『武田軍記』小林計一郎著 人物往来社 昭40
武田軍の信濃・駿河・遠江経略から西上作戦及び武田氏滅亡までを描く
『武田信玄と治水』中村正賢著 山梨県林業研究会 昭40
信玄の民政の象徴といわれる信玄堤を中心に甲州流河除法を論ずる
『甲斐武田氏−その社会経済史的考察』(全三巻)なかざわしんきち著 甲斐史学会 昭40
守護大名としての武田氏から説きおこしユニークな視点で武田氏論を展開。以後謄写刷りで継続発行
『武田信玄』土橋治重著 三一書房 昭41
小説体ながら史料を挿入しつつ、独特の筆致で信玄を紹介している
『武田信玄終焉地考』一ノ瀬義法著 根羽史学会 昭42
「信州駒場」説を主流に議論のある終焉地について問題提起
『甲斐源氏と武田氏』野澤公次郎著 東都山梨新聞社 昭42
甲斐源氏の系譜をゆかりの名刹古刹の歴史から叙述する
『古戦場武田軍記』歴史図書社編集部編 歴史図書社 昭44
写真によって信玄の戦跡をわかりやすく紹介
『武田信玄−その人と生涯』野村敏雄著 金園社 昭45
信玄の生涯を少青年時代・壮年時代・晩年の三章に分けて記述 
『甲斐武田氏』(戦国史叢書4)上野晴朗著 新人物往来社 昭47
戦国大名としての武田氏の成立過程を考察し、既存の信玄伝の枠を越えた好著。後の研究に影響を与えている
『武田武士の系譜』土橋治重著 新人物往来社 昭47
信玄の嗣子・妻妾・家老など武田滅亡後の動向について考察「甲州武田家臣団」として再版
『武田信玄の人間管理』藤公房著 カルチャー出版社 昭49
信玄の用兵の妙を物語夙に仕立て企業戦国時代の参考になるよう構成
『武田信玄』(全四巻) 新田次郎著 文藝春秋社 昭49
信玄の生涯を克明に描く長編小説
『武田信玄合戦記』坂本徳一著 新人物往来社 昭50
甲州軍団といわれた最強の武田騎馬兵団を武具・生活などの面から考証し各合戦場をドキュメント風に描く
『武田史跡めぐり』山梨日日新聞社編 山梨日日新聞社 昭51
武田氏ゆかりの県内の史跡・寺院を歴史散歩風に紹介する
『定本武田信玄』磯貝正義著 新人物往来社 昭52
信玄の戦歴を中心に精密な実証と説得力ある文章で平易に叙述
『武田信玄のすべて』磯貝正義編 新人物往来社 昭53
戦略・戦術・領国経営・家臣団・伝説・文芸・宗教などあらゆる面からの信玄論を集成。信玄の娘・家臣団の人物事典の論考も
『まぼろしの信玄法度』林貞夫著 甲斐史社 昭54
甲州の税制・甲州金にもふれる。著者は『甲州法制史全五巻』をも著わしている
『武田信玄とその周辺』佐藤八郎著 新人物往来社 昭54
武田氏研究の第一人者の論考の集成で武田氏と一向宗など未開拓な分野を解明している
『武田二十四将伝』坂本徳一著 新人物往来社 昭55
武田二十四将について詳述し、主な合戦時の配陣をも付す
『新田次郎遙かなる武田信玄の国』新田次郎著 新人物往来社 昭55
小説「武田信玄」の著者と上野晴朗・小林計一郎の鼎談(ていだん)を中心にエッセイなど遺稿でまとめている
『ザ・マンシリーズ武田信玄』 プレジテント社 昭55
信玄をひとりの人物論の対象としてとりあげる
『信玄法度の発掘』林貞夫著 新人物往来社 昭55
武田氏の家法・分国法といわれる信玄法度五十七条を逐条解説
『川中島合戦記』(原本現代訳30)榊山潤訳 教育社 昭56
川中島合戦史料としての「謙信軍記」ほかの現代語訳
『戦国大名領の研究』柴辻俊六著 名著出版 昭56
武田氏と他の戦国大名との比較に視点をあてた論考三十四編で構成。
戦国大名領の成立過程の研究としては第一級
『現代視点武田信玄』旺文社編 旺文社 昭58
写真を中心にさまぎまな角度から信玄をとらえる
『無敵武田軍法の研究』土橋治重著 PHP研究所 昭58
『甲陽軍鑑』中の信玄に関する記述に脚色を加え物語風に叙述
『武田・上杉軍記』小林計一郎書 新人物往来社 昭58
信玄びいき・謙信びいきから両将の人間牲の比較まで興味ある筆致で叙述している
『武田氏の研究』(戦国大名論集10)柴辻俊六編 吉川弘文館 昭59
武田氏研究の現時点での最先端の論考を武田領国の形成・権力構造・家臣団と在地編成・宗教政策に分けて収載
『武田信玄に学ぶ』上野晴朗著 新人物往来社 昭59
『甲陽軍鑑』や他の古文書類にあらわれた信玄の思想・哲学を考察し興味ある展開を行なっている
『庶民からみた川中島の合戦』武藤井蛙著 新人物往来社 昭60
小説体で戦国期の両雄の状況を家臣まで含めて描いていて理解しやすい
『武田信玄のリーダー学』風巻紘一著 三笠書房 昭60
『甲陽軍鑑』から信玄の人となりを考案し、その類(たぐい)まれな指揮能力を現代にあてはめる
『信玄公繁盛記−ある英雄伝説の変容と軌跡』(甲斐新書4)草薙聡志著 甲斐新書刊行会 昭61
信玄に対する人物評価が時代の変化とともに変容した様相を厖大な史書の引用により論じたユニークな新書
『武田信玄−城と兵法』上野晴朗著 新人物往来社 昭61
発掘調査など考古学的手法を駆使して信玄を軍事的側面から論じた新しい視点による話題の本
『武田信玄写真集』坂本徳一著 新人物往来社 昭62
古文書・史跡などの豊富な写真で信玄を紹介。図表が役立つ
『武田信玄を歩く』土橋治重著 新人物往来社 昭62
信玄ゆかりの地を追っての歴史紀行で楽しんで読める
児童書・コミックス
『甲斐の若虎』(旺文社劇画歴史シリーズ)旺文社編 旺文社 昭50
『武田信玄』(嵐の中の日本人シリーズ15)童門冬二著 あかね書房 昭56
『武田信玄と上杉謙信』(学研まんが日本史)伊東章夫著 学習研究社 昭56
『武田信玄と松姫−戦国の世に生きた父と娘』野澤公次郎原案 高橋まさみ作・画 北泉社 昭57
『武田信玄』(少年少女伝記読みもの)神戸淳吉著 さ・え・ら書房 昭58
童話に描いた武田信玄伝で挿画も楽しい
『旅路はるかに−「菊姫」・「甲州夫人」としての生涯』 北泉社 昭59
野澤公次郎原案 高橋まさみ作・画 
『武田信玄』(文春コミックス)さいとう・たかお著 文藝春秋 昭62〜
『武田信玄』(歴史コミック) 横山光輝著 講談社 昭62〜
新田次郎の原作を劇画化したもの

(配列は刊行年度順〉


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