甲州道中と富士川舟運は、江戸時代の初め頃に整備されました。甲州道中は、五街道のひとつに数えられる重要な道路でした。お茶壺道中や参勤交代に利用されたほか、甲州葡萄や郡内絹といった甲斐の特産物の流通などにも大きな役割を担いました。富士川舟運は、江戸時代に最も重要な物資である年貢米の輸送に活躍し、また、海のない甲斐の国に塩や海産物をもたらしました。
江戸時代後半には庶民の旅が流行し、多くの旅人がこの二筋を通って身延詣や富士登山などに向かいました。また、学者や文化人なども多く訪れ、数多くの日記や紀行文を残しています。
|