? 山梨日日新聞の平成14年1月28日に「禹之瀬の開削」が「山梨の三大無理な話」のひとつとして紹介されていた。他のふたつは何か知りたい。

【回答】

山梨における三大無理な話、あるいは三つの悲願の一つ目は「野呂川話」といわれる一大導水構想(野呂川の水を御勅使川の扇状地にあたる原七郷の地にひく)、二つ目は「無理な話は(できない相談)禹之瀬の開削」といわれる河道拡幅構想(水の出口を拡幅することによって河川沿いの低湿地域を水害から守る)、三つ目は、「開かずの国道雁坂峠」といわれる山梨と埼玉を結ぶトンネル工事のこと。

【調査過程】
■山日のデータベースやインターネットで検索するが、他の記事はヒットせず。
■『山梨百科事典』(山梨日日新聞社 1989)『日本歴史地名大系』19山梨県の地名(平凡社 1995)などの事典類で「禹之瀬」の項目を探すが、「無理な話」については載っていない。
■『図説山梨県の歴史』(磯貝正義編 河出書房新社 1990)『山梨県の歴史』(飯田文弥ほか著 山川出版社 1999)のコラム欄などを探すが見当たらない。
■言葉の方面から捜せないかと思い、方言に関する資料や民俗関係の『甲州の地口』(志摩阿木夫著 山梨日日新聞社 2001)等の資料を探すが記述はない。
■禹之瀬は鰍沢町にあるので、『鰍沢町誌』(鰍沢町 1996)にあたる。すると「禹之瀬河道整正事業」項目に「禹之瀬の開削の河川改修は[出来ない相談、禹之瀬の開削]等といわれ不可能な事の代名詞になっていた」とあったが、他の二つについては記載がない。
■「禹之瀬の開削」について、上記の町誌では土木事業の項目にあったことから、他の二つも治水や土木事業に関することではないかと思い、土木事業関係、治水関係の資料にあたる。すると、『甲斐路と富士川』(竹林征三著 土木学会山梨会 1996)に「三つのかなわぬ夢の悲願達成に向けて」という項目に記載があった。

【キーワード】
■三大無理な話■野呂川■雁坂峠■兎之瀬

【参考資料】
◆『甲斐路と富士川』(竹林征三著 土木学会山梨会 1996)

【調査にあたって】
以前は、実現不可能なことをたとえるときによく使われた言い回しであったようだが、最近では聞くことはほとんどない。現在ではすでに解決されているせいだろうか。

作成日:2002/2/10