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2017年06月18日(日) 「島田雅彦氏講演会」を開催しました

「島田雅彦氏講演会」を開催しました

 6月18日、当館多目的ホールにて、小説家島田雅彦氏講演会および当館館長阿刀田高先生とのトークショーを開催しました。「やまなし読書活動促進事業」の一環で、広く県の内外からお越しいただきました。
 島田先生はまず「百年の憂鬱 近代文学とカオス」と題して講演をされました。大岡昇平の『野火』を取り上げ、「どこか自分を突き放して見ている。観察力や好奇心、知性がある人は、慣れない環境でも生き残ることができる」と話され、近著の『カタストロフマニア』の内容にも触れられました。「文学や芸術には人の在り方を共有する役割がある。その蓄積は、人が追い詰められた時に生きる」と語られ、文学から学ぶ人の生き方、極限状態で生き抜くには文学や芸術への感性が必要であることなどについて、アウシュビッツから生還された方を引き合いに話されました。

 阿刀田高館長とのトークショーでは、島田さんが「資本主義的な利潤は生まないかもしれないが、誰にでも分かりやすい言葉で書かれた小説は、知の宝庫だ」と強調されました。自然災害や極限状態にある社会では、本や図書館など、知識は必要となることを、私達の生活の中から、水や火を手に入れることなどを例えに話されました。阿刀田館長は「本を読むことが好奇心を育む。子どもたちに本を贈ってほしい」と呼び掛けました。

 夜に入り、イベント「ワインと本と作者と」は甲府・県防災新館で開かれ、島田さんと参加者がワイングラスを傾けながら、お気に入りの作品などについて語り、参加者と交流を深めました。

 「館長企画事業」は当館の目玉イベントです。秋、冬にも大きな企画をご案内して参ります。どうぞご期待ください。