【回答】
【調査過程】
■郷土資料室の教育関係の資料を確認する。
■『甲府教育百年史』(田中憲著 甲府市教育委員会 1965)に相生小学校での太陽燈の使用の記載があったが、効能については書かれていない。
■インターネットで検索すると、東京の麹町小学校での事例がみつかる。全国的なものか。
■一般資料の学校保健、公衆衛生の歴史についての資料にあたるが、みあたらない。
■戦前に発行された当時の学校保健の資料を確認する。
■『学校衛生概論』(岡田道一著 中和会事務所 1934)に「人工高山太陽燈」の項目があり、紫外線の効能について詳しく書かれている。
■『学童保健読本』(柳沢信賢著 実業之日本社 1939)の「日光浴と紫外線」の項目に、太陽燈については記載がないが、紫外線の効能(病気の予防、殺菌作用など)について記載あり。
■『学校衛生と救急法』(岡田道一著 明治図書 1929)に麹町小学校の「日光浴室」の記載あり。虚弱児童の疾病予防、一般児童の健康増進のためとある。
【キーワード】
■太陽燈■紫外線■学校保健
【参考資料】
◆『甲府教育百年史』(田中憲著 甲府市教育委員会 1965)
◆『学校衛生概論』(岡田道一著 中和会事務所 1934)
◆『学童保健読本』(柳沢信賢著 実業之日本社 1939)
◆『学校衛生と救急法』(岡田道一著 明治図書 1929)
【調査にあたって】
郷土資料で事実の確認はできたが、効能については記載がみあたらなかったので、一般資料の当時(戦前)発行の資料にあたってみつけることができた。普段は手にとらないような古い資料が役に立った。現在では紫外線は有害なものというイメージが強いが、当時は基本的に健康に良いとされていたことも興味深かった。
作成日:2010/3/14
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