【回答】
【調査過程】
■当館所蔵の様々な『甲陽軍鑑』(各出版社)を調べたが、記載がない。
■その他、『武田信玄大事典』(柴辻俊六編 新人物往来社 2000)など武田関係の資料にあたるが見つからない。
■一般の将棋関係の資料にあたるが、記載なし。
■もしかしたら囲碁ではないか? と思い、囲碁関係の資料にあたると『爛柯堂棋話』1(林元美著 平凡社 1979)に、「甲州家臣、春日源五郎の事」の記載あり。『爛柯堂棋話』2には、二人の対戦の棋譜が掲載されていたが、出典は不明。
■『囲碁百科辞典』(林裕編著 金園社 1983)の囲碁年表に、「長遠寺に於いて、武田信玄、高坂弾正と対局す」とあり、記載書が『古棋』となっていた。
■特殊資料(甲州文庫)の中に『古棋』(三神松太郎著 出版社不明 1829)があり、『爛柯堂棋話』2と同じ二人の対戦棋譜が掲載されていた。しかし、この資料にも確かな出典記録はなく(著者の囲碁の師匠が所蔵していた資料からの抜粋らしいが、どのような資料かは不明)、史実かどうかはわからない。
【キーワード】
■武田信玄■高坂弾正■囲碁■棋譜
【参考資料】
◆『爛柯堂棋話』2(林元美著 平凡社 1979)
◆『古棋』(三神松太郎著 出版社不明 1829)
◆『武田信玄』(「現代視点戦国・幕末の群像」旺文社 1983)
【調査にあたって】
郷土資料、一般資料、特殊資料(甲州文庫)と様々な資料にあたり、また、質問そのものに対しても疑問を投げかけながらの、苦心のレファレンス。『古棋』を所蔵していたことでようやく解決した。後日、『武田信玄』(「現代視点戦国・幕末の群像」旺文社 1983)にも、『坐隠談叢』という資料(未所蔵)から引用した棋譜が載っているのを発見。内容は『古棋』と同じものだが、偽作の疑いもあるとの記述があった。
作成日:2001/3/17
(C) 山梨県立図書館