? 広瀬広一氏が編者の「カイシリョウシュウセイ」を見たい。

【回答】

特殊資料「赤岡重樹旧蔵資料」の中に『甲斐史料集成』1〜7がある。

【調査過程】
■「カイシリョウシュウセイ」という名でまず思いついたのが『甲斐志料集成』だが、編者は萩原頼平氏である。郷土資料として基本書であるが、同様に有名なのが広瀬氏らが刊行した『甲斐叢書』。どちらも可能性があるので、これらの資料を質問者に提示したが、この資料ではないとのこと。
■質問者に再度確認したところ、『山梨県史』資料編4(山梨県編 山梨日日新聞社 1999)に「甲斐史料集成 四」いう資料名が記されており、質問者自身が山梨県史編さん室へ問い合わせをしたところ、「甲斐史料集成」は、山梨県立図書館で所蔵しており、広瀬氏の編集のものであるとの回答を得たそうである。
■「カイシリョウシュウセイ」という書名は、自館システムでは『甲斐志料集成』しかヒットしない。ということは、データ未入力の特殊資料である可能性がある。そこで、『甲斐志料集成』を刊行した萩原頼平氏の古記録・古文書集である「頼生文庫」の中にあるのではないかと『古文書目録』4(山梨県立図書館 1981)を見たが、収録されていない。
■広瀬氏は赤岡重樹氏とともに『甲斐叢書』を刊行したので、「赤岡重樹旧蔵資料」に関係しているかもしれないと、『古文書目録』5(山梨県立図書館 1983)の「赤岡重樹旧蔵資料」の項を探すと、『甲斐史料集成』という資料名があった。

【キーワード】
■「甲斐史料集成」■赤岡重樹(アカオカシゲキ)■広瀬広一(ヒロセコウイチ)

【参考資料】
◆『古文書目録』5(山梨県立図書館 1983)

【調査にあたって】
『甲斐志料集成』『甲斐叢書』は郷土の基本資料であるので、てっきりこの二つのどちらかで、質問者の勘違い(編者と資料名が間違っている)などと思い込んでこれらの資料にこだわりすぎてしまった。最初から、質問者の調査経緯を詳しく聞いておくべきだった。電算化されていない特殊資料の検索については、それぞれの文庫や家文書の由来や特徴についての知識が必要であることを実感した。

作成日:2001/2/16