? 高峰三枝子の唄った「湖畔の宿」の舞台になった場所はどこか知りたい。

【回答】

群馬県榛名湖にある「湖畔亭」が舞台である。「湖畔の宿」は1940(昭和15)年に、佐藤惣之助作詞、服部良一作曲で作られ、高峰三枝子が唄った。感傷的な詩とメロディーゆえに戦時体制下にふさわしくないと、いったん発売中止になったが、前線の兵隊たちの間で愛唱されて流行った。舞台は、諏訪湖、浜名湖、山中湖など諸説があったが、佐藤惣之助の手紙が見つかり榛名湖と明らかになった。このことについては、1989(平成元)年1月28日の夕刊フジに紹介されている。

【調査過程】
■『歌暦五十年』(丘十四夫著 全音楽譜出版社 1954)で「湖畔の宿」を検索する。佐藤惣之助作詞、服部良一作曲、昭和15年発売等の記載はあるが、舞台についてはなし。
■『日本流行歌史』(古茂田信男ほか著 社会思想社 1970)で「湖畔の宿」を検索するがやはり上記以上の記載がない。
■『日本のうた 流行歌編』(丘灯至夫著 雪華社 1968)で「湖畔の宿」を検索するが舞台については記載なし。
■インターネットの検索エンジン「Google」で「湖畔の宿」と「佐藤惣之助」のキーワードで検索すると数件あり。その中の「湖畔亭」という旅館のホームページに作詞者の手紙およびそのことについての新聞の紹介記事あり。

【キーワード】
■「湖畔の宿」■高峰三枝子■流行歌■佐藤惣之助

【参考資料】

【調査にあたって】
日本の流行歌に関しての質問がたまにあるが、クラッシックミュージックやポピュラーミュージックなどと違い事典類などもなく以外と探しにくい。今回の質問も、当館所蔵の音楽や流行歌史に関する資料にはなく、インターネットの検索エンジンから実在の旅館「湖畔亭」のホームページを見つけ、回答を得た。インターネットで得られた情報の場合、趣味や個人的意見などで掲載している情報もあるので、事実か確認をとってから利用者に提供したほうが良いと思われる。今回の場合は、確認はとれなかったが作詞者の手紙と新聞紹介記事がホームページに紹介されていたので、その旨利用者に回答した。

作成日:2001/8/12