? ペットボトルは誰が発明したのか。またいつ日本に入ってきたか。

【回答】

アメリカ・デュポン社のナサニエル・ワイエスが1970年代半ばにPETという素材を発明し、ボトルとして採用された。市場に出回り始めたのは1977年頃。日本では1977年、しょうゆの容器として初めて採用された。清涼飲料水の容器として厚生省に認可されたのは1982年。

【調査過程】
■自館システムで「ペツトボトル」「ヨウキ」を書名検索・単語検索し、資料にあたってみるが、歴史については書かれていない。
■角度を変えて、リサイクルという面から調査してみると、『よくわかるプラスチックリサイクル』(草川紀久著 工業調査会 1999)という本の中に、日本ではしょうゆの容器として初めて使われたと記載されていた。
■ではプラスチックに関する本に出てこないかと調べてみると、『プラスチックの文化史』(遠藤徹著 水声社 2000)にアメリカのデュポン社で、1970年代半ばにナサニエル・ワイエスがPET(ポリエチレン・テレフタレート)という素材を発明したという記述があった。コカコーラ社とペプシ社が軽量で安全なボトルの開発を競い合った中からこの素材は誕生し、ボトルとして採用されたということがわかった。
■食品包装ということで、「包装」を自館システムで単語検索してみると、『食品巨大企業の包装開発』(三津義兼著 日本食糧新聞社 1991)という図書がヒットした。これには日本では1977年頃から市場に出始めたと書かれている。

【キーワード】
■ペットボトル■容器■清涼飲料水

【参考資料】
◆『プラスチックの文化史』(遠藤徹著 水声社 2000)
◆『よくわかるプラスチックリサイクル』(草川紀久著 工業調査会 1999)
◆『食品巨大企業の包装開発』(三津義兼著 日本食糧新聞社 1991)

【調査にあたって】
太陽熱温水器や風車、ロケットなど、ペットボトルを利用した工作などについてはたくさん本などがあるのだが、意外に歴史について書かれたものが少ないという印象だった。調査範囲を特定のテーマからそれに関連するテーマ、または包括するテーマへと広げていく、という方法で得られた調査結果だった。発明されたのが1970年代というところまでしか判明しなかったところが残念である。

作成日:2000/12/8