? 人口重心の計算方法を知りたい。

【回答】

人口重心とは、人口一人一人が同じ重さを持つと仮定して、その地域内の人口を、全体として平衡を保つことのできる点をいう。計算方法としては、ローレンツ曲線やメッシュ・データを用いるものがある。また、総務庁統計局では、各都道府県の人口重心から、全国の人口重心を通る経度までの距離に当該都道府県の人口をかけた値が、全国の人口重心を通る経度線の東側と西側とで等しく、また、同様の値が、全国の人口重心を通る緯度線の北側と南側とで等しくなるような点として計算している。都道府県の人口重心は、各市町村の人口重心がそれぞれの市町村役場にあるものとして計算している。

【調査過程】
■「人口重心」という言葉についてまず調査するため、百科事典、国語辞典、用語事典等にあたるが記載なし。自館システムで書名・辞書・単語検索してみるが、該当するものはなかった。
■『統計学辞典』(東洋経済新報社 1989)にあたるが記載なし。『現代統計学小事典』(鈴木義一郎著 講談社 1998)にあたると、「5で割れる西暦年の10月1日午前0時現在、各人が登録してある居住地区での東西南北の分布のバランス・ポイントを人口重心と呼ぶ」という説明文がみつかった。
■「人口」「人口移動」というキーワードで図書を検索すると、『地域人口分析の基礎』(濱英彦,山口喜一編著 古今書院 1997)や『人口分布の構造解析』(鈴木啓祐著 大明堂 1985)に、ローレンツ曲線をもちいた計算方法が詳しく書かれていた。『日本の人口』平成7年 資料編(総務庁統計局 2000)には、都道府県の人口重心の計算方法が記載されていた。
■インターネットで検索したところ、横浜市のホームページにメッシュ・データを利用した人口重心の計算方法が掲載されていた。

【キーワード】
■人口■人口重心■人口分布

【参考資料】
◆『日本の人口』平成7年 資料編(総務庁統計局 2000)
◆『人口分布の構造解析』(鈴木啓祐著 大明堂 1985)
◆『地域人口分析の基礎』(濱英彦,山口喜一編著 古今書院 1997)

【調査にあたって】
計算方法が大変難しいものだったので、分かり易く記述されているものを提供したいと考え、インターネットにも情報を求めてみた。

作成日:2001/1/23