【回答】
【調査過程】
■過去のレファレンスデータを検索してみると、「文」を現在の通貨に換算するといくらになるかという類似した質問があったが、明確な回答はなされていなかった。米に換算する方法しかない、1605年1貫は307文、米にして1石3斗8升5合であるという回答のみであった。
■「価格」「値段史」というキーワードで図書を検索してみるが、『値段史年表』(週刊朝日編 朝日新聞社 1988)をはじめとする一連の図書は、明治時代以降の値段の変遷をあわらしたものばかりで、江戸時代にまでさかのぼるものは見つからなかった。さらに、「貨幣史」でさがしてみるが、両から円へ貨幣が変わるときの問題点や新旧貨価格比較表などを記載した図書しかなかった。
■次に江戸の物価について書かれている図書、『江戸物価事典』(小野武雄編著 展望社 1979)や『江戸時代に生きたなら』(中江克己著 廣済堂出版 1993)にあたるが、当時の物価についての記載のみで、現代の物価との比較については言及していなかった。
■インターネットで手がかりをつかもうと検索したところ、日本銀行金融研究所貨幣博物館や七十七銀行金融資料館のホームページに、現在の貨幣に換算するのは非常に困難であるとしながら一応の試算が記載されていた。
【キーワード】
■貨幣価値■値段史■一両■貨幣史
【参考資料】
◆『貨幣なぜなぜ質問箱』(大蔵省印刷局 1999)
【調査にあたって】
インターネットの情報をそのまま提供する回答となった。情報を発信しているところが公の機関で、信頼できるものであったからこそ回答できた質問だった。
作成日:2001/1/12
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